ここがおかしい年金制度① ~社会保障になっていない~
経済が安定していれば政治は大して重要なものではないと考えていますが、
年金制度だけは容認することのできない世紀の愚策だと思っています。
その根拠について4回にわたり説明していきたいのですが、
第1回目は①というよりゼロです。
そもそも年金制度は社会保障になっていません。
年金制度のどこが間違っているのではなくて、年金制度そのものが間違っています。
払った人しか報われず、納付額の多寡で待遇も違うからです。
民間の保険会社なら営利が目的なのでそれでいいでしょう。
しかし、国家が保険事業を行うのは社会保障のためです。
生活に困っている人を救済するためです。
”give and take”ではいけないはずです。
それが許されるのなら各々が民間の保険会社に加入すればいいだけの話です。
最悪"take"はいらないから"give"もしませんという選択ができればいいのですが、
年金制度は強制加入となっており、”give and die”を強いられています。
(所帯持ちは遺族年金が支給される場合がありますが)
また、高齢者だからといって全員が生活に困っているわけではありません。
社会保障の目的に従うならば、
年齢に関係なく生活に困っている人とその状況に応じて支給されるべきですが、
保険なので納付額に比例してしまいます。
そのため年金をたくさん納めることのできた裕福な人に手厚い保障が与えられるという
本来の趣旨とは真逆な制度設計となっています。
こんな大義のない、むしろ格差を助長するような制度が強権的に行われていることに、
筆者は強い憤りを感じています。
ただちに年金制度を廃止するか、
なぜ道理に合わないことを「あえて」やっているのか、
理由を説明していただきたいです。