無気力を原動力に

株式投資で解脱した人のブログ

金融緩和の無限ループ

アメリカやスイスの銀行が破綻しそうなので政府が買い支えに乗り出しています。

お金は社会を巡る血液だとするならば、銀行はそのお金を循環させる心臓です。

機能不全に陥らせるわけにはいきません。

したがって、各政府の判断は正しいと思います。

が、現状を考慮すると詰み筋に嵌ったんじゃないでしょうか。

日本の方針は異なりますが、アメリカはインフレを抑え込むために利上げをしました。

ところが、利上げによって返済や行き過ぎた投資を整理したい企業が資金を引き揚げ、

銀行が融資できなくなりました。

そこに政府が資金を投入すると市場の通貨供給量は増加します。

通貨供給量が増加すればインフレが生じます。

インフレを抑えるためには利上げをし、利上げによって企業が資金を引き揚げ、

銀行が融資できなくなる、といった負のスパイラルに飲み込まれます。

利上げをせずインフレを容認すればスパイラルからは抜け出せますが、

銀行が破綻した時点で悪影響は芋蔓式に広がっていきます。

大規模な金融緩和をすると、まず銀行からダメになっていくだろうという見解は、

アベノミクス発足当初から耳にしていましたが、

筆者はいまひとつ意味が分かりませんでした。

(低金利だから銀行が割を食うのは分かりますが)

でも、昨今の世界経済を見て合点がいきました。

金融緩和政策が悪手だとは言いませんが、やりすぎると打つ手がなくなると思います。

あくまでも「カンフル剤」

日本は詰んでいないことを祈りますが、出口戦略は難しいのではないでしょうか。