国民年金は所得に関係なく定額を納めなければならないのが理不尽です。
国民年金さえなければもう少し生活に余裕が持てるという人は多いと思います。
一方、高所得者にとっては厚生年金を納めている人に比べて安すぎる金額であり、
明らかに非効率な徴収方法となっています。
これは自営業者等の所得を把握するのが難しく、
場合によっては不合理な徴収方法をしてしまうことから定額になったようです。
どういうことかと言うと、例えば保険料が所得の10%だった場合で考えてみます。
Aさんの所得が100だった場合、保険料は10です。
Bさんの所得が120だった場合、保険料は12です。
ところが、実際にはAさんの所得が150の可能性があるかもしれません。
そうだとすると所得の低いBさんのほうが多くの保険料を納めたことになってしまい、
不合理なケースが生じてしまいます。
そのため仕方なく定額にしたということらしいですが、
私の感覚からすれば別にたいした問題には思えません。
確定申告は保険料だけでなく税金の問題もあるので、
過少申告はもちろん容認できないのですが、
仮説に目くじらを立てて弱者に一律の負担を強いるほうがよほど不正義だと思います。
おまけに国民年金は控除の対象となり、所得税を軽減させる効果があるので、
高所得者ほど実質の負担額は少なくなるという全く意味不明な制度となっています。
富裕層を優遇した上に徴収も非効率な愚策は一刻も早くやめてもらいたいです。
一応この点については令和4年10月から厚生年金への加入対象者が拡大されるので、
非正規労働者にとっては多少の改善になりそうです。
令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
厚生年金も経営者からすれば収益の増減に関係なく負担しなければならないので、
経済全体を考慮すると決して賢明な徴収方法とはいえないと思います。
ここから先を述べると国民年金の話から外れてくるので終いにします。